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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    金魚を飼おう⑫~ランチュウの成長・11か月目 

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    今朝は、早起きして金魚の水の入れ替え。と言っても、もう作業に慣れているし、水槽飼育ではなく大きめな盥飼育で簡易なフィルター装置だけなので、15分ほどで終わる。

    我が家の水道は、麓の浄水場からの配管が遥かに繋がって山を登ってくるために、消毒塩素がちょうどいい具合に消失していて、そのまま飲んでもおいしいし、金魚の飼育にもそのまま使って大丈夫なのだ。気分としては、山の水を直接いただいているようで、満足度も高い。偶然のたまものだ。

    盥に水を張って、フィルターを作動し、水がグルリと巡って落ち着く間に、ガッシリとした腹回りに成長したランチュウたちの近況を撮ってみた。
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    以前にそれぞれ名前をつけようかと思ったこともあるが、まだ実行はしていない。だから呼び名はいつも「お前たち」だ。
    金魚の方からすると、「吾輩はランチュウである。名前はまだない・・」という状態であるが、それでもそれなりのコミュニケーションはとれている。

    先月、順調に育っていたはずのオランダ獅子頭が原因不明の突然死をしてしまったので、今この盥に残っているのは、ランチュウ3匹とお気に入りのオランダ獅子頭1匹。
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    この仔も相応に立派になってきた。

    昨日梅雨入りして、サーモスタットを使わない飼育では、気温変化の波を受けやすい季節が始まった。ここしばらくは、要注意だろう。このまま室内飼育で行こうかと決めている。

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    category: 金魚を飼おう

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    2017 安田記念・東京芝1600m~強さとは?脆さとは? 

                      DSCN2463 - コピー(絵:ノグチアキラ)
        
    6月4日。春のG1最終戦「安田記念」。
    3月の終わりの高松宮記念からずっと続いてきた古馬のG1ロードと3歳馬によるクラシックロード。その最終戦となる安田記念である。今月の末に最終最後の宝塚記念が行われるが、気分は安田記念で一括りとなるのが人情というものだろう。

    この2か月、ファンとして善戦していれば気分爽快、ファイティングスピリットも維持されているが、悔しさが募っていれば、もうそろそろ競馬に疲れていることもある。
    私?何となくしのぎ切って、まあ取り敢えず可もなく不可もなく、安田記念を迎えたのだったが・・・。

    安田記念での狙いの伏兵馬3頭は、すでに決めていた。

    まずは、昨年の覇者ロゴタイプ。昨年の前半5Fを35秒で逃走し、ラスト3Fは33秒9で決め、あのモーリスをも寄せつけなかった馬だ。4年前の皐月賞はおおいに弾けて差し切ったが、今は、先頭にこだわる逃げ馬がいれば好位から、いなければ自ら先頭に立ってレースを作る完成した競走馬となっている。出走馬を見渡しても、ロゴタイプを押さえて逃げようとする馬は見当たらず、自らのペースでレースを支配すれば、おそらく好走は間違いないと読んだ。

    2頭目は、グレーターロンドン。爪の不安からまだ完調には・・?という説が流れていたが、これまでの完勝とも言うべき連勝の過程を知る限り、初めてのG1挑戦での未知なる魅力に溢れていたし、最終追い切りをGCで見て、私自身は大丈夫と見なした。

    そしてレッドファルクス。6F戦でのG1馬だが、何と言っても前走道悪の京王杯での上り33秒7の破壊力のある決め手は、乗り方ひとつで、たとえ良馬場のマイル戦でも通用するものがあると信じた。鞍上はミルコ・デムーロでもあったし。

    この3頭の伏兵を見出して、それに対抗し得る馬を選べば、安田記念は大丈夫だと信じて疑わなかったのである。

    まあ、ここまでの推理は大正解だったのだが、ここから迷路にはまり込んで行ったということだ。

    前記3頭を凌げる馬はどれか?と考えると、考えれば考えるほど、ここまで尽くしてくれた贔屓の馬が、私の頭の中で浮かび上がってくる。それもまた人情というものだ。

    より冷静に言い切れば、私自身は、競走馬の強さと言うのは、自らにどんな不利な条件下であっても、アクシデントに見舞われない限り、少なくとも掲示板は外さないという強さだと思っている。

    だとすれば、この条件に当てはまるのは、イスラボニータとエアスピネルしか、私には考えられなかった。
    蛯名正義からルメールの騎乗交替してからのイスラボニータは、スムーズに馬群を捌いて馬群の中から突き抜けてくればいレースを繰り返していたし、距離不向きの菊花賞でも3着を確保したエアスピネルの奮闘にも高い評価を与えなければいけないだろう。
    すべての条件が揃って、言い換えればすべての条件が御膳立てされて好走するサトノアラジンのような馬には、今回は少しも眼が行かなかった。サトノアラジンの前走不得手の道悪だった京王杯9着惨敗には、何の印象も感じられなかったからである。

    それでもイスラボニータとエアスピネルが、マイラーズCのように手を取り合うように並んでゴールインする光景は、何となくイメージできなかったので(こんなイメージが私にはかなり重要な要素でもある。推理が不適中のときは、どことなく心にたとえて言いようのないモヤがかかるのだ)、この両馬から伏兵3頭に馬連で流したのが結論だった。

    ゲートが開いて、7歳馬田辺裕信ロゴタイプが堂々と逃げた。
    ラップタイムは、前半3F33秒9。5F57秒1。昨年より5Fで約2秒早いペースでレースを作り、それでもゴールまで粘ったのである。
    決着タイムは1分31秒5。結果は同タイムのクビ差2着だったが、マイラーとしての完成期を、7歳のロゴタイプは今改めて迎えているのかも知れない。

    4コーナー手前地点から、私はもう諦めていた。中団にいたルメール・イスラボニータも、後方に待機策を選んだ武豊エアスピネルも、これではホームストレッチで無事には済まないと予想されたからだ。
    案の定、前を行く馬たちに進路を阻まれて、両馬共にスムーズには馬群を捌けず、名手にあらざる様な不様な騎乗となってしまった。古馬G1のマイル戦なら、事あれば他馬をも弾き飛ばす威圧感ある主張をしなければ馬込みを容易に抜けられはしない。
    そもそも何故、2頭共に先行力ある脚を伸ばさず、後方に控えたのか?私には本当のところは判らないが、見ていて爽快感が生まれる騎乗ではなかったことは間違いないだろう。それでも最後にエアスピネルが掲示板を確保したことだけは褒めてやりたい。

    確かに、ロゴタイプの作ったハイペースで、掲示板に乗ったのは粘り抜いたロゴタイプ以外はすべて後方の馬たちだったのも事実だが、進路を阻まれてしまったのは、私にはそこに至る意識の周到な準備が為されていなかったと、敢えて名手に憎まれ口を叩いておくことにしよう。

    ともあれ春のGI戦線は、アッという間に終わった。反省もあればゴール前の歓喜をも得た。
    痛恨だったのは、NHKマイルCだったが、このレースから教訓を得て、より一層レースの流れを意識するようになったのも事実である。この春、私自身のその進化は大きいことだったと思う。

    でもふと気づくと、あらま2017年はもう半分ほどが過ぎ去っている。
    この時の流れの速さには、困ったものだ。まだ大事なことは何もしていないのに、時間だけがどんどん私を置き去りにして過ぎていくようだ。うーん・・・。
                     
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    category: 競馬

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    写真家浅井秀美 写真展~皆野・ムクゲ自然公園内「森の美術館」 

    ダービーの頃、中野「廣」の会の参加者でもある浅井秀美から案内の封書が届いた。

    秩父・皆野ムクゲ自然公園内の「森の美術館」で写真展を開催中とのことだった。すでに5月20日から始まっていて、6月4日までの予定である。

    私の住む山中から、ムクゲ自然公園までは、車でおよそ20分の距離だが、これまで国道140号から皆野・寄居バイパスを通過することはあっても、ムクゲ自然公園には行ったことがなかった。で、地図を頼りに土曜の6月3日に行ってみたのである。

    ムクゲ自然公園は、140号から皆野・寄居バイパスに入る右隣にあった。が、私には未知なる領域で(山暮らしをしていても、異邦人の私は地元のことをあまり知らないのだ。(他所から来て、地域外に出向く仕事しかしてこなかったのだから、当然と言えば当然である)恥ずかしながらこれまで一度も訪ねたことはなかったのだが、今回初めて自然公園の存在を知った。

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    写真家浅井秀美は、1970年頃から中央競馬会のカメラマンになり、その後「三井フォト」を設立して代表取締役となり、専属カメラマンとしても活動してきた。
    JRAのレースに関わる写真が必要な場合、多くのマスコミが写真提供を相談する窓口が「三井フォト」であり、浅井秀美自身もおよそ半世紀に渡ってゴール前を撮り続けてきてもいた。競馬を記録し続けてきたカメラマンである。

    いやそればかりではない。最近刊行された「東京下町日和」なる浅井秀美の写真集(これはモノクロ300点の時代証言だ)を見ると、彼のほのぼのとした優し気なカメラ視線も明確になる。

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    競馬写真は、こんな具合だ。     DSCN2503.jpg

    「森の美術館」は広かった。浅井秀美は、展示準備に3日間を費やしたと苦笑混じりに言ったが、おそらくその通りだと思えた。

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    ゆっくりと展示写真を楽しんだが、かなり根気が試される枚数が展示してあったのである。

    見終えてから、浅井秀美と、地元吉田地区(花祭りや農民ロケットで今や著名となった秩父吉田である)在住の絵かき「さもじろう」と歓談したのが、楽しい時間となった。「さもじろう」は、市内影森で生まれて若いころの4年間ほど東京・練馬で過ごし、その後地元に帰って、今は吉田に住んでいるという。アナログ的なほのぼのとした作風が、実物通りの雰囲気を醸し出している絵かきであった。仲間に紹介されて東京で浅井秀美と知り合い、その後長い付き合いを重ねて、今回の写真展も中心となってヘルプしたのだという。持つべきものは、気の合った仲間ということなのだろうか。浅井秀美自身もまた、「さもじろう」の原画を50点ほど蒐集しているとも聞いた。

    こんなほぼ手作業の写真展も、出会ってみればなかなか良いものだと、知らされた土曜日だった。









    category: 日々流動

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    2017 日本ダービー制覇・東京芝2400m~強力な逃げ馬不在のスローペース 

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    何とか私自身の出走体制を整えて、東京競馬場には11時過ぎに着いた。
    府中本町駅構内から、スタンド32番柱近くの受付まで、場内外はやはりダービーの日だからか混み合っていて、人混みをさばくのにもストレスを感じるほどだった。

    何とか受付を済ませて、ダービールームへ。14号室は「ワンアンドオンリー」室だった。そう言えば、今日の最終レースにワンアンドオンリーご本尊は、久々に鞍上に横山典弘を得て出走予定である。

    喫煙室でひと呼吸整えてから部屋に入ると、いつもの知った顔が勤勉にもすでに専門紙を広げていた。10Rのダービーまではおとなしくしていようと決めていたので、挨拶だけ交わして私はゆっくりとお茶を飲みながらテーブル席に座っていた。

    そう決めたのも時間をかけて、ダービーの流れと展開を考えようとしていたからだった。
    狙いの推理は、決まっていたが(皐月賞のときに記した馬たちだ)、最終追い切りを見てからも、皐月賞を速いペースで逃げたアダムバローズのような存在が、どう考えても見当たらず、だとすると最近流行の緩い流れから、ホームストレッチでのヨーイドン!という単調な勝負になってしまうとしか思えなかったのだ。
    とすれば、中団より後方のポジションの馬たちには勝利の出番はないということになる。

    じっとそのときを待つ間に、何度も出走馬表を眺めたが、良馬場のダービーは、皐月賞とはまるで違うレースになるだろうとしか考えつかなかった。

    8R。1000万条件(2勝馬)の特別戦青嵐賞。ダービーと同じ芝2400mである。前半5F61秒で流れ、決着タイムは2分23秒8。2勝馬の特別戦としては、それなりのタイムが計時された。となれば、3歳の頂点のG1戦なら、通常ならこの決着タイムを下回ることはないだろう。しかし逃げ馬が見当たらないのは確かだった。

    もうひとつ予感を得たことがある。レースレコードが生まれた皐月賞の上位馬は、眼に見えない疲労消耗をしているのではないかということだった。走り過ぎた後には、生き物である以上疲労によるコンディション低下は避けられない。化け物なら別だが・・・。2002年1分58秒5という当時驚異的なレースレコードで皐月賞を勝ったノーリーズン(ドイル騎乗)が、ダービーでタニノギムレットに8着に惨敗した記憶が鮮やかに甦ってもきた。たぶん今年の皐月賞1~3着馬は負けるのではないかと推理した。

    私の狙い馬は、皐月賞のときと同様に、レイデオロ、スワーブリチャードあとはアドミラブルにサトノアーサーだった。でもスローに流れたら、アドミラブルとサトノアーサーには明らかに不利となるだろう。何とか体調を維持してアルアインが好位から強気に攻め上げたら、締った馬体には魅力があるだけに気が引かれるが、皐月賞を勝ったばかりの若い松山弘平が、ダービー制覇に気合を入れるしたたかなベテラン騎手を凌いで強気な勝負根性を見せつけられるかというと、どうもそうは思えなかった。

    パドックを見終えたとき、レイデオロとスワーブリチャードの気配に何となく威圧感を覚えなかった私は、すぐにゴンドラ席に行き返し馬に注目しようとした。
    本馬場入場して、大歓声がうごめく中、ルメールがレイデオロと強めのギャロップに入ったとき、その発する気配に大丈夫だと安心した。スワーブリチャードも四位洋文の誘導に落ち着いたギャロップを見せた。四位洋文も勝負に出るなと感じた。

    そのとき隣の13号室にいたノースヒルズのオーナー前田幸治とひょんなきっかけから会話をした。ゴンドラ席の前田幸治は私の隣のテーブルに座っていたのだ。
    ついでだからと私は聞いてしまった。
    「今日のカエデはどうでしょうか?」
    「いや、今日はクリンチャーでしょう。何といっても前に行ける馬だから」
    そうか、それがオーナーサイドの見極めなのかと、私は知ることができた。

    スタート時間が迫ってくる。急いでマークシートに記入する。レイデオロからスワーブリチャードを本線にして、他に馬連3点。ついでにダービーだからと3連単。1,2着馬にレイデオロとスワーブリチャードを入れて、3着に、アドミラブルとサトノアーサーに、これも何かの縁とちょっと邪な気持ちでクリンチャーを入れてみた。(いえ、まだ人間ができていないもので・・・ハイ)

    スタートして、前半5F地点まで、レースを作ったのは横山典弘マイスタイルだった。それも明らかなスローペースで。この大胆不敵なしたたかさが横山典弘の技量である。

    結局、前半5F63秒2。5F目には何と13秒台にペースは落ちていた。
    横山典弘の攪乱戦法に、好位2,3番手辺りの騎手たちは手も足も出なかったが、ルメールは違った。スローのタメ殺しになっては敵わないとばかりに、2コーナーを廻ってバックストレッチに入るや否や中団後方から一気に2番手に進出。この動きを大画面で知った大観衆からどよめきが沸き起こった。

    通常なら、こんな騎乗で活路は開けず結局馬群に沈むセオリーがあるのだが、何せ今日横山典弘が作ったペースは、考えられないほどのスローな良馬場での5F63秒2。

    それをやすやすと許してしまった好位勢の不甲斐無さとは対照的に、このルメールの攻撃的な騎乗こそ、自信に溢れた好騎乗だった。
    このとき四位洋文スワーブリチャードは、好位のインでじっと待機策を保った。動いたのは4コーナーを廻る地点だった。まるで2007年64年振りに牝馬のダービー制覇を決めたウォッカの騎乗を再来させるかのように、インから外に出た。

    すでにルメール・レイデオロは先頭に立つ勢いだ。最内で今日のダービーを攪乱した横山典弘マイスタイルが粘っている。

    ここからの3Fは、 11秒5、10秒9、11秒4。熾烈な攻防が続いた。

    レイデオロは迫るスワーブリチャードに3/4馬身差を保ってゴールイン。牡馬クラシックの勝利がなかった調教師藤沢和雄にダービー制覇の栄誉をプレゼントした。

    渾身のここ一発騎乗に徹した四位洋文スワーブリチャードは2着。
    ゴール寸前に外から追い上げたデムーロ・アドミラブルが3着。粘ったマイスタイルが4着。好位からスローでも強気に攻められなかったアルアインは5着に終わった。中団からレースをしたサトノアーサーは見せ場もない10着惨敗だった。

    しかし決着タイムは、良馬場で2分26秒9。オークスのソウルスターリングよりも2秒8も遅い決着が、本当の意味でその真価を試されるのはこれからのレイデオロの活躍にかかっている。かつてダービーより早い決着タイムでオークスを制したのは、かの名牝ジェンティルドンナだった。改めてソウルスターリングにも着目である。

    目黒記念を終えて、府中に向かいいつもの宴。
    ここしばらく体調を崩していて久し振りに競馬場に姿を現した作家古井由吉に、国民を蹂躙し続ける現政権を許し続ける「民衆の狂気」を新作で描いてくださいとお願いしたり、同席した文春と新潮の編集者に、中吊り広告の問題を煽るようにからかったり、ダービーの反省や悔しさを酒の酔いに任せて愚痴ったりして、楽しく過ごした。

    実は、今日の最終12R。ほとんど検討もしていなかった目黒記念で調子に乗って穴狙い。せっかくの嬉しいダービー制覇のプラス分の半分を失くしてしまっていたのだが、それでもダービー的中の満足感は大きく、酒の酔いに脚をふらつかせながらも心地好く家路についたのだった・・・。
                         
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    category: 競馬

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