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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    2016宝塚記念~何と上り3F36秒8!おお想定外!! 

    JT

    土曜までの梅雨の雨の影響が残っていたとは言え、いったいこんな有力メンバーが揃ったG1戦の上り3F(600m)の計時タイムが36秒8もかかるなんて、誰が推理し得ただろうか?

    この1週間、私は、現実とはまるで別物の幻の宝塚記念を、まどろみの中で追っかけていたのかも知れない。

    そう言い切ってしまえるだけの、想定外のホームストレッチの光景だった。

    GCを見始めた午後1時25分。阪神競馬場では、本番宝塚記念と同じ距離の芝2200mの500万条件戦が行われた。オープン馬からすると3階級下の条件戦である。サトノエトワールが勝った決着タイムは、前半5F 63秒ほどのペースで進んで2分15秒1。上り3Fは35秒5だった。やや重発表の馬場だったが、昼頃からは少しづつ雨雲が晴れて陽が射すようになっていたから、この7Rの時点より、本番11Rには、力の必要な馬場であったとしても、もう少し回復することが見込まれた。だから私は、宝塚記念は、2分13秒を切るぐらいの決着タイムで、力がある馬たちはこれまでの実績通りに走り抜くだろうと、安心しながら2時間後の近未来を確かめていたのだった。これなら負けないと。

    だが、あざ笑うかのように現実は、私の推理の網の目をすり抜けて、想定外の結末となったのである。

    宝塚記念の週の始めから、私は「今回は実績ある強い馬が力を見せつけて勝つ」ことを期待して止まなかった。

    だから、トライアル大阪杯で横山典弘がその手腕を見せつけて勝ったアンビシャスや、鳴尾記念で走り過ぎた印象のあるサトノブレスらには、少しも狙いの食指は動かなかった。技は1発勝負であって2番はないと確信を持っていたからだった。
    おまけに雨の影響での渋り目の馬場が予想された。調子を戻しつつあった好きなタイプのトーホウジャッカルらもここで予想から消えた。ヤマカツエースを押さえておこうかとも考えたが、この馬には大外17番枠が嫌で消した。

    残ったのは3頭だった。ドゥラメンテ、ラブリーデイ、キタサンブラック。人気にはなるだろうが、オッズを気にすれば邪念が入ることは長い経験で織り込み済みだから、いつものように強い馬は強いのだと自分自身に言い聞かせた。

    この結論に至ると心は澄みやかになって、かえって強気が増してくるようだった。

    このときも、いや今週ずっと、私は、安田記念であのモーリスでさえ海外遠征後の仕上げが難しかったことを忘れていたようだ。世界に飛翔こうとするドゥラメンテ、昨秋ずっと楽しませてくれたラブリーデイなら何の不安もないだろうと安心しきっていたのだ。それにもう1頭選んだのは、菊花賞以後進化を続けるキタサンブラックで、この馬たちに難クセをつけるのは、馬に失礼だろうとさえ思っていた。そこに落とし穴が待ち受けていたのである。

    7Rの2200m戦の結果を受けて、私は、前半の3Fが61秒ぐらいのペースで、上り3Fは34秒半ば、レースの決着タイムは2分13秒を切るぐらいだろうと予想したが、恥ずかしながら予想通りになったのは決着タイムだけで、流れは期待と大きく隔たるものとなった。

    しかしまだこの時点では、選んだ3頭で決まると信じ切っていたから、余裕を持って宝塚記念の発送のときを迎えようとしていた。

    余裕とは遊び心を忘れないということだった。で、阪神と東京の9Rを「予想して買わない」という戯れをした。この戯れは意外と効果がある。不的中なら「おおやっぱり買わなくてよかった」と、脳内快楽物質がにじみ出てくるし、的中していたなら「今日のオレは冴えてる」と自分自身を誇りながらやはり脳内快楽物質を得られるのだ。自力で得るドーパミン効果によってハイになることは、競馬のみならず勝負事には必要不可欠だと感じている。精神が落ち込んでいるときは、閃きなど浮かぶことはないからだ。

    次の戯れに、東西の10Rをほんの少しだけ1点で買ってみると、いやはやドーパミン効果か、堅い決着だったこともあってともに的中してしまった。ここで一人ほくそ笑みながら呟いた。「オレは冴えてるぜ!」後は、宝塚記念に集中するだけだ。

    しかし・・・。私の推理した宝塚記念は、レースの前半にもろくも潰え去ったのである。

    何故、武豊キタサンブラックは前半5F59秒1という、この日の馬場を考えるならいかにもハイペースで逃げなければならなかったのだろうか?スタート直後の2ハロン目と3ハロン目が11秒と11秒1。絡んできたのは、結果的には馬群に沈んだアンビシャス、ワンアンドオンリー、トーホウジャッカルだった。これらを先に行かせてしまう選択はなかったのか?それともこんなサバイバル戦でも勝ち抜く自信があったのだろうか?

    それでも直線坂を上り切る地点までは、私の見たいっと思った推理は辛うじて成立していた。逃げるキタサンブラック、勝負処からまくるように差してきたラブリーデイ。このときようやく馬群の外にドゥラメンテが出て進路を確保した。

    が、勝ったのは、残り4F辺りからこれでもかこれでもかと蛯名正義が追いまくったマリアライトだった。この馬は、上り33秒の弾ける脚はないが、上りがかかれば出番がある特筆すべきタフな牝馬だった。

    何でマリアライトが来るんだとの疑問が沸いたが、着順掲示板の上り3Fの36秒8という時計を見たとき、全てが明らかになったのである。

    結局、力のある馬たちは、レース前半の59秒1というハイペースでヘトヘトになっていたのだ。そこに、ただ1頭上りがかかったらへこたれないで伸びるマリアライトが突っ込んできたということなのだった。マリアライトのすばらしさはそこにある。騎手蛯名正義が狙い澄まして勝ったというより、どこまでも追い続けたら勝ってしまったというのが、おそらく正解だろう。

    やはり春に海外遠征して、検疫をはさんで宝塚記念(いや安田記念もである)に参戦するローテーションは、ドゥラメンテやラブリーデイにしても調整は難しいのかも知れない。いつもの弾けるような姿は、少しも見られなかったのである。同時にキタサンブラックは逃げる主張を変えなかったために前半のハイペースに最後の脚を奪われていたということなのだろう。

    ゴールイン後に、ドゥラメンテの騎手M.デムーロが下馬して、何らかのアクシデントが明らかになったが(非常に残念な結果だ)、この事態だって、おそらく馬が完調なら起こり得なかったことだろう。馬の現状からすれば、キツイレースだったと言えるのではないだろうか?

    ともあれ、春からのG1シリーズは、幕を下ろした。いっきに過ぎ去った3ヶ月。気がつけば、2016年はもう半分が過ぎ去っている。
    時の経つのはあまりに早い。

    で、ダービー後からゲンを担いで伸ばしている私の顎ヒゲなのだが、報われなかった宝塚記念だったとしても、何となく踏ん張りが利くいい流れは続いている。宝塚記念だって、映像の画面からマリアライトを消せば、上位3頭は絞って選んだ馬たちだった。そう思う。いや都合のよい自画自賛ではなく、そう思うのであります。

    で、もうしばらくどうなるか伸ばし続けてみようと決めました。伸ばしたままにしておけば、いつでもいい流れとはどういうことかとすぐに想い出すこともできますし、後はそこに呼吸を乗せて行けばいい訳ですから、そうしようと思います。

    それにしても前半のハイペースが嘆かわしくて、ここ2日間ウィスキーのショットグラスをすがるべき心の友としています。でもへこたれませんから・・・。うーん・・・。






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    category: 競馬

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