神戸新聞杯GⅡ(菊花賞トライアル)とオールカマーGⅡ(古馬戦線トライアル)
2015/09/28 Mon. 12:00 [edit]
日本の競馬は、難しい馬券を狙わない限り、軸を外さない(個人的には、おそらく2着には来るという意味で使っている)力量と状態の馬が出走した場合には、予想推理が的外れなものにならない場合が多い。
私の選ぶのは、末永く楽しむためにほぼ馬連か枠連だから、堅いと思われる軸馬から人気薄へというのが基本だ。
神戸新聞杯にダービー2着馬福永祐一リアルスティール、オールカマーに岩田康誠ヌーヴォレコルトと、GCで最終追切をチェックしてみても好気配の実力馬が出走してきたから、実は朝からそれなりにルンルン気分で発走時刻を待っていたのである。
神戸新聞杯は、リアルスティールから、ルメール・リアファル、戸崎圭太マッサビエル、趣味で川須栄彦レッドソロモンの3点。バイガエシにも心惹かれたが、レッドソロモンにした。
オールカマーは、ヌーヴォレコルトから、好きなM.デムーロ・ロゴタイプに池添謙一ショウナンパンドラ、それに趣味で津村明秀タマモベストプレイ。ロゴタイプは応援したが、中山2200mではたぶん宝塚記念の上位馬である牝馬2頭のレースじゃないかと思っていた。
15時35分。まずは神戸新聞杯のスタートを迎えた。
好スタートから周囲を見回しながら先頭に立ったC.ルメール・リアファルが逃げる。第1コーナーで、もう勝負あったという様子で、他馬はすでに手も足も出なかった。
直線でもほぼ独走。4コーナーを回って、福永祐一リアルスティール、その直後から四位洋文トーセンバジルが追い上げてきたが、後の祭りという感じで、この日の逃げたリアファルは強かった。
時計は2分26秒7。あと600m(3F)を仮に京都のフラットコースで36秒以内に押し切ったなら、3000mで3分2秒台の走りとなる。つまり菊花賞に向けて長距離の逃げ馬が誕生したということなのだ。
とは言え、福永祐一リアルスティールも、この日はいかにもトライアル仕様の安全策の騎乗で、本番での変わり身は大きいだろう。前週セントライト記念のサトノラーゼンの不可解な惨敗を思えば、前途洋々と言える。
それにつけても、残念なのはダービー馬ドゥラメンテなんだよなぁ・・・と、世界的名馬の脚の故障を悔やんでいるうちに、オールカマーのファンファーレが響いた。
逃げたのは、柴田大知マイネルレコルト。でも前走2着の新潟記念がねっきりはっきりのレースだと読んでいたから、再現はないと踏んで安心して観ていた。
M.デムーロ・ロゴタイプは好位3番手を進み、岩田康誠ヌーヴォレコルトは中団のイン、それを見ながら池添謙一ショウナンパンドラは中団後方を進んだ。
圧巻だったのは、ホームストレッチ。
第4コーナーをインで廻ったヌーヴォレコルトは、前を行く馬が壁となって、一瞬進路を失った。その瞬間からが、騎手岩田康誠の真骨頂だった。馬に勢いをつけて、強引なまでに狭くなった最内をこじ開けて行った。
スペースは開いた。そのまま先頭に立った。
そこに外から池添謙一ショウナンパンドラが襲い掛かった。勢いをつけて、ヌーヴォレコルトを1馬身半突き放したのである。まさに弾けた一瞬の脚だった。
3着を確保するかに見えたロゴタイプは、2200mが少し長かったのか、脚を失くして、最後に追い込んできた柴山雄一ミトラにハナ差交わされて4着だった。
結果は、宝塚記念の上位牝馬2頭の鮮やかな決着。この2頭の次走は、牡馬との対戦になるのかエリザベス女王杯になるのか、いずれにせよ興味あるところだ。
それにもう一つ。この日第9Rで行われた2歳オープンの芙蓉S。これまでマイル戦で、古くはライスシャワーや最近ではオルフェーブルらの出走したレースだったが、去年に1800mになり、それが今年は2000mで行われるようになった。言わば、やがての皐月賞に繋がるレースと位置づけられたのである。勝ったのは、ディープインパクト産駒プロディガルサン、接戦の2着はジャングルポケット産駒プランスシャルマンだった。時計は、この時期の2歳馬にしては破格の2分01秒2。おそらくこの2頭は、順調なら年末から年明けとクラシックロードを楽しませてくれる馬たちである。記憶にとどめておきたい。
とか何とかしているうちに、競馬の季節はいっきに佳境(的中しなければ魔境かも知れないが)に入っている。
フランス凱旋門賞が近づき、週末は中山でもスプリンターズS。
過去の歴史を紐解けば、世界で軍靴の音が響き始めれば、こんな競馬も開催中止となる。そうはさせじと踏ん張りながら、今ある競馬を楽しみたいと願っているのだが・・・・。何となく近い未来に不安を覚える今日この頃であるのが、嘆かわしく淋しい・・・。
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category: 競馬
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