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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    あっという間の2日間~東京にて② 

    JT

    午後5時過ぎ、中野に着いた私は、駅前の広場のベンチに座って、さてどうするかと携帯を取り出し、電話をかけてみようとしているところに、やはり少し早く着いた見知った顔が現れた。

    もう参加者は店のある場所も時間も知っている筈なので、先に行って待っていようということにした。

    会はいつものように6時に始まって、それから5時間。ワイワイと各所で話が弾んだ。

    テーブルには、大きな広島のカキフライ、エビの唐揚げ、椎茸の上に鶏肉バーグ、水菜のおひたし、お刺身、鰤の煮魚、ローストビーフなどが大皿で並び、ママさんからは山口県旭酒造「獺祭(だっさい)」の1升瓶が特別に差し入れられた。それでいて飲み放題の会費は5000円。出席率が高くなるのも当然だ。

    この日は、作家吉川良の熱弁が最後まで場を盛り上げた。齢はとっても吉川良は、気心は少年のようなところがある。それがいい。

    いつも思うのだが、この会は、参加者皆が忌憚なく本音を語れる場所なのだ。良いものは良い、悪いのはどう着飾っても悪いとはっきりと言い切れる爽快さがある。勿論、翌日に誰かがこんなことを言っていたとご注進に及ぶ輩はいるべくもない。人間が試される場所となっているし、語られる内容もレヴェルは高い。無礼講本来の格調を保っているのだ。

    この日は、私は最後までいられた。廣のママさんが事前に頼んでくれて、中野ブロードウェイのゲストルームを予約できていたのだ。1泊3500円。大助かりである。

    12時前にその部屋に辿り着いた。初めてのことなので、長い廊下を部屋を探して歩いていると、奇妙な感じがした。
    昭和の時代に建てられた中野ブロードウェイである。アンバーの明かりが薄暗く光る廊下は長く、同じようなドアが並んで、時間も時間だから人の気配がない。まるで映画「シャイニング」のあの山のホテルにいるようなそんな気がしてきた。

    ようやくゲストルームを探し当てると、それはツインルームで一人では勿体ないような気がした。バスタブは広く床はタイル張りだったが、部屋には窓がない。そして雰囲気は昭和レトロのホテルの部屋という印象だった。一人でいて妄想を高めると、何となく背筋が凍って怖いような気にもなってくるが、酔った酒の勢いで私は眠ったようだった。

    朝、部屋を出ると、紅いカーペットが敷かれた長い廊下の遥か向こうから朝日が差し込んでいて、手をつないで歩く母子の声がしたが、その姿は逆光線となって薄っすらとした影しか見えない。

    もし、そこに映画のように突然双子の少女が現れて、その背後から真っ赤な血がドッと津波のように押し寄せてきたらと思うと、私の足は自然と早足になってしまった。

    階下に降りて、ブロードウェイのプロムナードに出ると、行きかう人々の姿もあって、街はいつもの光景だった・・・・。

    ※この項、続く。





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