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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    饗宴・彫駒と盛上げ駒~江戸安清・康光書 

     最近のことだが、彫駒師蜂須賀芳雪のブログ「駒の遊歩道」に、2組の新書体彫駒の駒写真が紹介されていることを知った。
    4月に「康光書」、5月に「江戸安清」である。

    そう言えば、このでき立てホヤホヤの「康光書」彫駒を、私は4月5日の夕方に、実際に手に取って見ていることを想い出した。
    そのとき写真も撮ったのだが、急いで撮ったので、寄り過ぎてピンボケになってしまったのだった。

    この「江戸安清」と「康光書」は、粋鏡庵庵主竹井粋鏡が、自身の長年の構想を、2年前から具体的にコーディネートして、遂に完成した新書体である。

    昨2013年のちょうど今頃には、出石作の盛上げ駒として、「江戸安清」の中将棋と、「康光書」の初作が完成した。「江戸安清」の小将棋バージョンの初作が出来上がったのは昨秋である。

    「江戸安清」は、前沢碁盤店所蔵の江戸期の中将棋「安清」書き駒を、店主了解の上に精査して作られた。
    「康光書」は、佐藤康光元名人の手になる駒字を、その持ち味を活かしきりながら、これからの時間に耐えられるように駒字としてtakeを重ねて生まれた。現在までに為された細やかな修正は、10度近くに及んでいる。何せコーディネーターの目が肥えているから、詳細な打ち合わせが繰り返されて現在に至っているのである。

    駒字としての書体作りを、具体的に担当したのは由進=出石だった。粋鏡庵主の意向を受けながらも、実製作者としての配慮をそこかしこに加えて、未来に存続し得る書体に仕上げて行ったのである。

    ひとつ明確に言えることは、竹井粋鏡と出石の、二人の情熱がなかったらこれらの書体は出来上がらなかったということだ。

    まだ一般に流通していないから、知らない駒ファンもいるだろうが、それは元字を書いた佐藤康光元名人の意向を受けてのことでもある。現在もA級トップ棋士である彼は、常々棋士として生きることに生きがいを見出している。将棋駒書体の元字を書いたとしても、それは、見果てぬ棋士将棋道に生きる彼にとっては、将棋に勝ることもない余技である。だから自らの将棋教室に集われる将棋ファンの方にだけ手に取っていただけたらそれでいいと、考えているからなのだ。

    もし本当に気に入ったファンがおられたら、佐藤棋士会長や将棋連盟にその熱意の声を届け続けたなら、いつか皆さんの手にも渡るようになるかも知れない。それまでは稀少な貴重品である。

    今朝、ふと私は閃いた。
    この二つの書体を、彫駒と盛上げ駒で並べてみると、その素晴らしさも、同時に彫駒の主張も盛上げ駒の主張も、はっきりとするだろうと。

    そこで、その通りやってみることにした。彫の蜂須賀と盛上げの出石の豪華競演である。
                   (蜂須賀作は「駒の遊歩道」から転載させていただいた。ご了承ください)

    ≪江戸安清≫

    140513 蜂須賀 江戸安清(蜂須賀作彫駒) 130914 出石作 江戸安清 根杢 盛上げ A(出石作盛上げ駒)

    ≪康光書≫

    140411 蜂須賀作 康光書 彫駒(蜂須賀作彫駒) 140529 出石作 康光書 盛上げ 孔雀杢 B(出石作盛上げ駒)


    こうして並べてみると、良く判る。彫駒には彫り駒の、盛上げ駒には盛上げ駒の、それぞれ特有の魅力があると。
    よくよく見れば、それぞれがそれぞれに意地を張る様に粋を凝らして、主張し合っていることも判明する。それを狙って、敢えて粋鏡庵主が競作させたと言えなくもない。勿論いい意味でである。
    どちらを好むか?それは、いつのときもあなた次第なのだろう。

    こんな風に並べて鑑賞することができる幸せを、今感じている・・・・。









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    category: 将棋駒

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