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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    5月11日 NHKマイルC~東京芝1600m 

                          20140511NHKマイル ミッキーアイル②(写真提供:石山勝敏)

    五月晴れの日曜日。清々しく春爛漫の競馬日和となった11日。東京競馬場最初の芝G1戦は、NHKマイルC。

    桜花賞・オークスや皐月賞・ダービーに向かうクラシック戦線とは別に、今年は、この日を楽しみに待っていた。

    ミッキーアイルの存在があったからである。新馬戦(2着)からマイル戦のみを使ってその後4連勝。うちシンザン記念、アーリントンCと重賞2勝。初戦以外は全て逃げ切りで勝利を掴み取ってきた。

    私は、強い逃げ馬の存在は、好きなのだ。皐月賞・ダービーを逃げ切ったミホノブルボン(的場均ライスシャワーに負けた菊花賞など悔し涙が込み上げてもきた)や、故障さえなかったら競馬そのものを変え得たかも知れないサイレンススズカや、重賞級の逃げ馬ツィンターボなど今でも懐かしくてならない。

    強い逃げ馬の存在は、レースを引き締める。スタートからゴールまで、出走全馬の目標とされるのを厭わず、ただ黙々と先頭を走り抜くその姿は、一瞬の時も目が離せず、神々しさをも感じてしまう。

    今日のミッキーアイルもそうだった。前半5F58秒4、上り3F34秒8の怯むことのない完璧なペースで、ゴール前で差し馬が追いすがってきたように思えたが、危なげのないG1勝利を遂げたのである。

    今や名種牡馬となったディープインパクトの産駒ではあるが、ミッキーアイル自身は、マイラーで逃げ馬という異端児振りを発揮している。それがいい。異端の個性が、私を痺れさせて止まない。

    今、日本の競馬で主流となっている好位差しの競馬には、少しも夢を感じない。その意味では、騎手岡部幸雄的世界が後に続いた騎手たちをダメにしたとも思っている。岡部幸雄は好位差し戦法の開拓者だったから、それが彼の手法や個性と成り得たが、その模倣の域を脱し得なかった多くの騎手たちによって、競馬のドラマの多くがが薄くなっていたのである。それでも、対抗手段を見つけ得た騎手たちだけは、トップジョッキーとして生き残っているから、それは救いであるのだが・・・。

    ともあれ、今日の浜中俊ミッキーアイルの鮮やかな逃げ切りは、1分33秒2のレースの時間を、たっぷりと堪能させてくれたことは間違いないだろう。持つか、たれるか、踏ん張るか、どうなんだ?と、強いマイル王だと判っていても、ハラハラドキドキさせてくれたのだ。逃げ馬の魅力が鼓舞されたレースだと思う。

                          20140511NHKマイル ミッキーアイル①


    道中2番手につけた和田竜二ホウライアキコの踏ん張りにも心が動かされた。こんな騎乗を桜花賞でも期待していたのだが、遂に今日直線の長い東京で実現したことは、今後大きな意味を持ってくるだろう。こうでなくてはいけない、和田竜二は。

    2着にヨハネスブルグ産駒のタガノブルグ、3着にあのスティンガーの仔キングスオブザサンがゴール手前100M辺りから差し込んできたが、人気薄の気楽さだったのではないだろうか。もう1戦レースを見て評価を定めたい。

    4着柴田善臣騎乗のロサギガンティア。最後の追い込みの脚を見れば、マイルの適性は充分だったのに、マイル戦で出遅れては勝負にならない。何故、柴田善臣は巧みな技術がありながらも、これほどまでに観る者に感動を与えることが少ない騎手なのか?その解答は、競馬界の7不思議のひとつだが、おそらく騎手柴田善臣自身が、熱く見守る多くの競馬ファンの心の代弁者として日本の競馬を背負うことを拒否しているからだろう。彼の競馬は、「馬優先主義」というよりも、言わば自らの日々の趣味性を尊ぶ「自分自身優先主義」なのだと感じてならないのだ・・・。まあ、そういう在り方を許してしまうのも競馬なのかも知れない・・・。でもつまらない。

    勝利騎手インタビュー。浜中駿は答えた。
    「僕にできることは、ミッキーアイルを信じて乗ることだけですから・・。マイペースでいい。その通りでした・・・」

    第9R。古馬準オープンのマイルの特別戦湘南Sの決着タイムが1分32秒8だったことを確かめても、ミッキーアイルの逃げたペースが厳しいものでなかったことは浮かび上がってくる。5月のこの時期のG1戦なら、古馬準オープンのタイムを上回っていても不思議はない。

    つまりは、このNHKマイルCは、浜中俊ミッキーアイルのために御膳立てされたレースに他ならなかったのである。それにしては、スポーツ紙や専門紙には、賑やかにいろんな勝ち馬予想の名前があったものである・・・。まあ古来より予想はうそよとか、予想はよそうとか言われているから、それもまた競馬なのだろうが・・・。

                           20140511NHKマイル ミッキーアイル③




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    category: 競馬

    thread: 演劇的競馬論  -  janre: 学問・文化・芸術

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