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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    杉並のMさん~その後 

    蜂須賀作錦旗 島黄楊 根杢3 (蜂須賀作 錦旗 島黄楊根杢)

    杉並のMさんから駒写真が届いた。

    最近、東京オリンピック開催が決まった所為か、設備関係の本業が忙しく、週に2日ほどしか自宅にも帰れないようだ。でも今の時代、忙しく仕事があるだけで幸せだろう。

    体はきついが、その分給料を使う暇もなく、残業に明け暮れると駒代が貯まると笑っている。

    ただ何とか休みの都合をつけて、駒研の活動には顔を出し、先輩諸氏から指導を受けながら勉強しているらしい。
    体力あればこそである。

    10月5・6日の駒研展示会で、ずっと欲しかった駒をちょっと背伸びして手に入れた。

    蜂須賀作錦旗彫駒・島黄楊根杢である。

    私も蜂須賀作彫駒には興味がある。ただ、誤解を怖れず素人の戯言を言えば、おそらく蜂須賀芳雪自身が影水作品を認知して止まぬのか、流通している作品は、多くが影水字母紙であり、あれだけ称賛される丁寧で繊細な彫の技なのに、勿体ないと思えてならない。影水字母を通した蜂須賀作品ではなく、駒師蜂須賀芳雪自身の世界に触れて痺れてみたいのである。すばらしい作品が生まれると信じている。技なら、すでに飽和点に達していることは、Mさんから送られた駒写真でも十分に理解できる。

    その意味では、おそらく近々(今月末?)に、竹井粋鏡氏の依頼によって完成するであろう新創作書体の彫駒が楽しみでならないのだ。漂う雰囲気は、駒師蜂須賀芳雪の人となり(作家世界)を雄弁に物語る作品になるに違いない。

    Mさんが入手した影水形錦旗も、やはり蜂須賀作の技は詰まっている。展示会に足を踏み入れたなら、財布の中身を考えずに、思わず欲しくなってしまうだろう。

    今、Mさんは、いつかこの技を自分のものにしてみたいと夢見て、この駒を入手したはずだ。

    そうあって欲しいが、しかし敢えて憎まれ口を叩いて置こうか。時間をかけて修練すれば、多くの場合技をなぞらえることはできるかも知れない。でも作品を作る一人の作家にとって大事なことは、人を磨き、感性を磨きあげることだろう。感性はなぞれない。それは、その作品が成り立つ根拠を提示することになるからだ。それこそが作家世界であり、受け手が心を震わせる拠り所となるのだ。

    駒師修業を始めた若いMさんには、ぜひこのことを理解して欲しい。技を極めた駒師蜂須賀芳雪も、今さらに新しい作品に挑んでいるのだから。その新しさとは、自分の中にまたひとつ違う自分を見つける新しさではないだろうか?

    それにしても、Mさんが手に入れた駒からは、手練れの雰囲気が伝わってくる。

    蜂須賀作錦旗 島黄楊 根杢5  PB030044.jpg  蜂須賀作錦旗 島黄楊 根杢1


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    category: 将棋駒

    thread: 極私的将棋駒の快楽  -  janre: 学問・文化・芸術

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