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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    新たなる挑戦~由進作中将棋 

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    由進の最新作中将棋(92枚)の製作が、着々と進行しているようだ。

    この後、最後の磨きを終えると、盛上げに入る。

    これまで何度も触れているが、東京・両国の前沢碁盤店に、江戸期の「安清」中将棋が保存されている。これはその時代の職人による書き駒である。職人技のさすがの仕上げとなっている。

    この作品を土台にして、由進は、江戸情緒たっぷりの盛上げ駒にして、現代に再現復刻しようとしているのである。

    今の由進の存在価値を問う作品になることは間違いない。

    復刻再現と言っても、どこやらにあるであろう模倣品を作るのではない。それは、江戸期の情緒を放つ由進世界の提示となる筈だ。

    きめ細やかな、どこかほんのりとした優しささえも湛える味わいに、江戸の心意気を表す粋な温もりを発散するような駒が、7月までには完成するだろう。

    こんな意欲に満ち満ちた挑戦的な創造に戯れることができるのも、由進が、その人間性を持って人に恵まれたからなのだ。羨ましい程に、由進の周りには創り手を育てようとする協力者が集っている。知識欲に溢れた若い人たちもいる。そんな人たちが、興味と関心を持って、由進の作業の現在を熱視線で見守っているのだ。

    神輿が用意されたなら、それに乗る由進は、張り切らざるを得ないだろうし、同時にまた、つまらない作品や人の道を忘れた言葉を不用意に発すれば、神輿の担ぎ手の力も抜けてしまうことになりかねない。一瞬たりとも気を許すことができない状況が、由進を日々鍛え上げているのである。

    この中将棋が完成した後のことを、実は私は大いに期待しているのだ。

    そうなれば、必然的に小将棋「安清」が創られることになるではないか。

    それは、まさにこれまでの「龍山形安清」とは違う作品の誕生になるのだ。

    そう思った私は、由進に、
    「そのときには私にも1作お願いしますよ」
    と願い出たのだが、もうすでに鋭く察した何人かの方たちが、予約注文を入れているらしい。

    うーん・・やはりきちんとした判断ができる手練れの駒愛好家の眼は侮れない。

    彼らは、由進の駒に込められているものの正体とその可能性を、きちんと見抜いているのだ。

    人の世に永遠なものなどはない。人は、気を抜けば今にも朽ちる砂上の楼閣に、はかなく生きている。安泰と思えば落とし穴が待ち受け、落とし穴から這い上がることも相当なエネルギーが必要だができることもある。

    ただ一つ言えるのは、気を抜かずひたすら作品に捧げる純粋な心を保ち続けられれば、いつか飽和点が来た瞬間には、それは、周囲で見守った人たちに温かく迎え入れられる希望に変わるのだ。

    由進の駒も、今はもう確実に飽和点に達している。だから美しい色香が放たれる作品が生まれているのだろう・・・。

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    category: 将棋駒

    thread: 極私的将棋駒の快楽  -  janre: 学問・文化・芸術

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