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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    2014年の締め~有馬記念中山2500m 

    141228N-Gentildonna-KI001.jpg(写真:石山勝敏)


    朝8時24分のレッドアローで池袋へ。丸の内線で大手町。東西線に乗り換えて西船橋。西船橋から競馬場へは専用バスが運行されている。それでも到着したのは、午前11時頃。

    以前のクリスタルルーム棟がなくなって、今日は来賓受付から招待室へ。初めての場所なので、道に迷いながらの到着だった。そのまま喫煙室とトイレの位置を確かめ、石山勝敏と合流しコーヒーを飲みながらちょっとした写真の打ち合わせを済まして、ようやく落ち着いた。

    7R。グッドラックハンデキャップ。有馬記念と同じ距離の2500m。が、このレースは1000万条件戦である。
    競走馬は、その競走成績によって階級制が敷かれている。判り易く記せば、G1、G2、G3、オープン、準オープン(1600万条件~これは獲得賞金に基づいている)、1000万条件、500万条件(1勝級の馬)、未勝利。
    となれば、有馬記念出走馬より、何ランクも下の条件レースとなる。
    逃げた田中勝春ストーミングが馬群に飲み込まれてロングショットの結末だったが、前半5Fが61秒ほどの平均ペースで、上り3Fが35秒9。決着タイムは2分33秒8だった。

    最近は、時としてこのレースの決着タイムより、有馬記念の方が遅いタイムで決まる場合がある。有力馬が揃っているのに、果敢な逃げ馬が不在して、互いに牽制し合い、勝負処の残り4F辺りからのサバイバル戦になる場合である。

    想い起せば、武豊オグリキャップが涙を誘う感動のラストランで勝利したときがそうだった。3歳のオルフェーブルが勝ったときもそうだった。

    おそらくほぼ最強のメンバーが揃い、内田博幸ヴィルシーナが逃げるだろう今日の有馬記念もそうなると予感した。

    第3コーナーを廻ってからの勝負処のサバイバル戦となるだろうと。

    とすれば、この有馬記念の見どころは、1周目の第4コーナーでの位置取りが最大のポイントとなるだろうし、せめぎ合う2周目の第4コーナーでは、前哨戦で消耗がなく今日を迎えた馬でなくては耐えられないはずだ。

    このとき、4枠から外の馬を消した。

    仏凱旋門賞から(JCを経て)この有馬記念で勝ち負けを演じたのは、ディープインパクトとオルフェーブルの2頭だけである。いずれも歴史的名馬だ。ジャスタウェイは世界レヴェルの馬であるが2000mの方が信頼できるし、体調イマイチでJC2着したのが嫌だった。エピファネイアは、スミヨンが言うならば120%の力を位引き出してしまった後のレースになるし、力戦タイプのゴールドシップにはもう少し馬場が渋った方が良いだろう。フェノーメノはまだ本調子に戻ってはいないし、2度目の屈腱炎を発症して復帰したウィンバリアシオンはもう強かったときには戻り切れないだろう。他の馬たちは、対戦相手を考えると勝ったときは鮮やかでも相手故の結果に思えた。

    最終追い切りを見て、馬の走る気や覇気を感じたのは、私の主観では、トーセンラー、トゥザワールドとジェンティルドンナだった。追い切りを見るときは、時計ではなく馬の動きや気配(これは言葉にならない気力の発散というようなものだ)を見抜こうとしている。慣れて来ると何となくそうかなと思えてくるようになるものだ。

    ジェンティルドンナはそもそもJCが引退レースだったらしいが、ポジション取りでエピファネイアに負けて、そのことでらしくない競馬しかできなかったのだ。有馬記念に出走して来た以上は勝ち負けの勝算を持っているだろう。

    W.ビュイックの馬に気力を伝える手綱捌きも面白い。抽選の結果で内枠を選んだ武豊やもう一人横山典弘もたぶん何かを考えているに違いない。あれれ、いつの間にかワンアンドオンリーも加えていたが、消耗度は高かったろうが神戸新聞杯の様な強い競馬をしたいと横山典弘が考えているように思えて来た。残り4Fの勝負処から、武豊はインを差し、横山典弘は好位の後ろから外に出して捲り上げ、W.ビュイックと戸崎圭太はゴールを目指して雪崩れ込むような競馬をするだろう。
    2周目の第4コーナーからも、またクライマックスのシーンが展開される。今日の有馬記念の最大のポイントは、とにかく1周目2周目の第4コーナーだ。

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    2分35秒3の時間が経過して、次々と出走馬がゴールインしたとき、私の自説は、半分がその通りとなり半分がその通りにならなかった。ならなかった分は、馬の調子と今日の時点での力量だったろう。

    だが幸運にもほんの少しだけ馬連と枠連の的中馬券は持っていた。しかし何よりも嬉しくなったのは、名牝ジェンティルドンナの勝利だった。素晴らしい牝馬である。この馬の引退レースをライブで見たことが、やがて胸を張って語れる記憶となるはずだ。最後にいい想い出をも残してくれた。ありがとうと言いたい。

    3・4・5着に岩田ゴールドシップ、福永ジャスタウェイ、川田エピファネイアが健闘した。力通りだが、もっと強いシーンを知るだけに、敢えて健闘と言っておこう。

    141228N10KI075.jpg

    2014年有馬記念が終わった。集った入場者はおよそ11万5千人。私を含めて、この人たちがまた来たる2015年も、競走馬の命懸けの走りに心を震わせることができる世の中であることを願って止みません。軽く見過ごしてしまうと、気づいたときはもう遅いということが、世の中にはたくさんありますから、いつも慎重に、慎重にも慎重に見守りましょう・・・。
    良いお年を。来年もよろしくお願いします。







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    category: 競馬

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    ようやくにして 

    JT

    先週から今週と、年末もクリスマスも無関係に、一人コツコツと原稿を書き進めていました。
    昨日ようやく、第5章まで書き終え、そのままウィスキーを胃にたらし込んで、爆睡。
    今朝ようやく正気に戻って、また机に向かってチェック完了。
    何とか、有馬記念の前に、予定分は書き上げました。

    残りは、第6章と終章。もうひと踏ん張りです。
    が、その前に明日は有馬記念。中山へ行きます。

    狙いは、1週前と最終の追い切りを確認して、決めました。果たして中山のコースが向くかどうかは正確には見抜けませんが、少なくとも気配だけは申し分ない1頭です。

    結末はまた後日ということで。私は予想家ではありませんので、責任のとれない勝ち馬予想はできませんから。
    でも、明日は何かが起こると、期待しています。
    早起きして、いざ、中山へ。世の寒さをものともせずに、元気な振りで、行ってまいります、ハイ・・・・。

    皆々様におかれましても、御健闘あられますよう祈っております。もしもの場合は、29日に大井の東京大賞典が残っておりますので、ご安心くださいませ。

    そんなこんなで、今宵も更けていきます・・・・。









    category: 日々流動

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    阪神2歳牡馬・牝馬チャンプ決定戦の2週間 

    埴輪馬

    先週12月14日が阪神ジュベナイルフィリーズ、そして今週12月21日が朝日杯FS。2週間に渡って続いた阪神競馬場の2歳チャンプ決定戦。

    朝日杯が中山から移って、今年からマイルの2歳牝馬・牡馬G1戦は、阪神に移った。牝馬路線は、来春に桜花賞も同じコースで行われるからいいのだが、牡馬路線の皐月賞は中山戻っての2000mとなるので、さて、どんな結果となるかとそれなりに注目していた。

    ただ朝日杯が終わってみると、JCを終えた後、中京の古馬ダートG1戦を経て、師走の2週連続の2歳チャンプ決定戦のお祭り騒ぎも、まあ、それなりに楽しめるかとも思えて来た。

    この2週間には、決定的なキーワードがあったようだ。

    ディープインパクト産駒、中団差し、騎手は蛯名正義、関東馬。それにもうひとつ、社台グループ以外の牧場の生産馬。
    お祭り騒ぎの軽いノリで、この秘められたキーワードを見つけられた方は、コングラチュレーションだった。

    特に、牝馬ショウナンアデラの二宮厩舎(あのエルコンドルパサーの厩舎だ)、牡馬ダノンプラチナの国枝厩舎の勝利は、関東の競馬ファンには溜飲の下がる思いだったろうし、下河辺牧場や千代田牧場の健闘勝利もしてやったりの感激があったに違いない。

    蛯名正義の中団差し戦法も、4コーナーから力強く馬群を捌いて、安心できるものだった。馬が仕上がっている状態だと、やはり不利に巻き込まれる前に相手を蹴散らせるから、鞍上は自信と余裕を持っていた筈だ。

    このまま2歳チャンプの牡馬・牝馬の騎乗を託されていくなら、蛯名正義は、来春のクラシックの焦点となる騎手となることが決まったし、この勢いがあれば、まだまだ見果てぬダービーさえも、今度こそようやく手中に収めるかも知れない。
    朝日杯のダノンプラチナがアクシデントなく順調に歩を進めてくれることを祈っておこう。

    さてさて、今週末はもう有馬記念だ。また1年があっという間に過ぎてしまった感がある。でもいつもの事なのだが。
    残り僅かな2014年を、油断することなく気を引き締めて、何とか乗り越えて行こうか・・・。そう思うしかないか・・・。







    category: 競馬

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    今日この頃 

    JT

    最近、ブログの更新が遅れがちです。

    と言うのも、書下ろしの原稿を進めているからなのです。すでに400字の原稿で120~130枚は書き上げていますが、まだ3章が終わった段階で、もうひと踏ん張りが必要です。量的には今週が山ですが、第3章までで大きな峠は越えた実感がありますので、少しは安心しています。

    最初はブログ原稿などを使って上手くまとめようかなどと甘い誘惑に駆られていましたが、せっかくやる以上はと、いつの間にかその気になって完全書下ろしの作品となっています。

    キーワードは、江戸職人、粋鏡、榧、前沢、昭齋、天童、名工、新ヴィジョン、出石の挑戦、棋士と駒などなど。いまだ世に語られていなかった新事実もあり、この世界が好きな方なら関心を呼んで止まないものとなる自負は持てる段階に来ています。

    ひと安心です。年が明ける頃には、全貌を明らかにできると思います。

    乞う、ご期待です。よろしくお願いします。

    ご報告まで。




    category: 日々流動

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    この道の向こう側 

    この道を行くと決めたとき、人は心に何を思い浮かべるのだろうか?

    この道を行くには、こうしてああしてという準備すべき必要条件を、誰でもまずは考える。

    次には、無理ぐりにでもこの道を行き切ったとき、そこで出会うと想定する風景が、活き活きとしたヴィジョンとして語れることが、想像力の十分条件である。

    この十分条件が、意図的に隠されたり、そもそも想像力が欠如していると、それは、この道を行くと決めた当事者の想像力における無学な貧困さを物語ることになる。これは決定的な、しかも致命的な欠陥だ。

    何かを成し遂げようとする当事者が、その責任においてきちんと語るべきは、想像力を駆使してこの道の果てにある世界の具体的な風景光景だろう。

    それがいささかも語れないなら、この道の向こう側にはタマネギの皮を剥いたように何もないか、或いは幼児駄々っ子の我儘か、信じたくはないが、あからさまな想像力を語るべきもない無能力の証明なのだ。

    何故なら、「この道の向こう側に行ってみれば、こんな世界があるのです。こんな世界では、必ず皆さんが平穏に小さな幸せを確かめながら笑えます」とも言えないのでは、不安な未来をそもそも託しようがないからだ。

    戦後に生まれた一人の日本人として、これまで私は、秘密の隠し事はメディアによって明らかにされるだろうし、戦争への怯えを具体的に感ずることもなく、貧富格差の2極化も互助の人間力で何とか克服できるものと信じて、同時にそんな社会を何とか日本が創り上げて来たと信じて、それ故誇りを持って生きてきた。が、ここ数年、いっきにその誇りが幻想でしかなかったと思い知らされてもいる。

    もはや鳩は剥製になって飛べなくなり、洋モノのハゲ鷹と尻尾を振って追随するその仲間が跋扈している砂漠の様な光景。巻き込まれてしまった難民の様な心象風景が覆いかぶさってくる。

    自己顕示欲と、身近は見えても遠くの叫びが聞こえないという遠近法が同居しない想像力の無能さが導くこの道の向こう側には、いったい何が待っているのだろうか?

    モヤモヤとした言い知れぬ不安が、拭い去れないガン細胞のように、いや途絶えることなく青い海と澄んだ空に垂れ流されている放射能のように、今、私の中で大きく増殖している。

    どうなることやら・・・・・。気懸かりである・・・・・。









    category: 異化する風景

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