Admin New entry Up load All archives

    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    強い、強いロードカナロア~G1中山スプリンターズS1200m 

    _R1R2160.jpg(phot by K.Ishiyama)2013スプリンターズS phot by KIshiyama

    秋らしい心地良い晴天の中山競馬場。

    夏の豪雨が今はどこに行ってしまったのかと思う程の好天気。勿論、良馬場で、本当の底力が試されるスプリンターズSとなった。

    だが、ロードカナロアは強かった。多少スタートがもたついたが、すぐに好位の後ろを確保する。最終追い切りの迫力、パドックの落ち着いた気配を考えると、不慮のアクシデントさえなかったら、もはやこの時点で勝利の体勢を決め打ったも同然だった。

    前走のトライアル戦セントウルSで、酒井学ハクサンムーンにクビ差届かず2着だったとはいえ、3着馬たちとは3馬身以上の決定的な差が開いていたのだ。勝ったハクサンムーンにしても、セントウルS以上の仕上がりは、スプリンターズSでは見込めないだろうし、ロードカナロアにしてみれば、安田記念以来猛暑の夏場を休養しての復帰初戦だったことを考えれば、この日の状態UPは間違いなかったからである。

    直線坂上から、独特なフォームの岩田康誠の尻が前後に弾むと、ロードカナロアはグイッと抜け出して、その強さを大観衆に誇示してゴールインした。1分07秒2.何の不安のない圧勝劇だった。

    レース後の勝利インタビュー。岩田康誠は、
    「今日負けたら引退の予定だった」
    と、明かしたが、いやいやこの強さを見ると、まだまだターフに君臨できる覇者であると認めざるを得ない。去年のスプリンターズSから、香港スプリント、高松宮記念、安田記念(1600m)、そして今日と、瞬く間にG1戦5勝。
    おそらく無事に種牡馬にしたいオーナーサイドの強い意向があるのだろうが、素晴らしい強さを誇るサラブレッドのレースを見たいと願う競馬ファンのためにも、せめてこの秋は現役最強スプリンターとして競馬を元気にして欲しいものである。

    2着を確保したハクサンムーン。馬場入場のとき、騎手酒井学が跨ると、びっしょり汗をかきながらいれ込んで馬場をグルグル回り始めるその姿は、今ではもうご愛嬌だが、それでもゲートを出れば真面目に走る不思議な力量馬だ。今日も強い2着だった。今シーズン、これからどうレースを選択していくか興味深いところだ。それにしてもハクサンムーンに乗る酒井学は崩れない。自らを成長させてくれる馬と出会った幸福を謳歌しているようである。やがてそれは、1流騎手を育て上げる経験となるに違いない。

    私が期待して見ていた2頭の馬。内田博幸グランプリボスと横山典弘サクラゴスペル。
    初めて6F戦に挑んだマイラー・グランプリボスは、マイル戦での直線の破壊力が見られなかった。だがそこそこには追い込んでいることを考えると、6F戦の流れに慣れたなら、おそらく通用するのではないだろうか。今少し見守るべきだろう。
    サクラゴスペルに騎乗した横山典弘。その騎乗は完璧で、少しの間違いもなかった。だがサクラゴスペルは直線坂からもうひと伸び押し切ることができなかった。そこで他馬に急追されて終わった。最終最後に、それでも底力を繰り出す重厚なパワーというものは、果たして調教で創り得るものなのか?それともそれこそが血統の為せる技なのか?今この時点で、現場にいない私には正解は判らないのだが・・・。

    それにしても、ゴールでの実況アナの絶叫は、見苦しい。一緒に見て聞いている私たちは、ライブの流れの中で充分に興奮しているのだ。煽らなくても、普通に実況してくれれば、それだけでいい。

    サッカーと競馬の実況アナは、もうそろそろ洗練されてくれることを願う。

    競馬で、ゴール前で2頭並んで接戦になると、「壮絶な叩き合いです!!」と決まりきった紋切り型で実況する。それが未勝利戦や500万条件戦でもだ。遥か頂上のG1戦を思うと心が冷え冷えとしてくる。ああ、今となっては現役時代の関テレの杉本清の冷静沈着な、だからこそ味を生み出した実況が懐かしいと言わざるを得ない。

    だから今日は、競馬アナの、大向こう受けを狙った厭らしい実況を、敢えて記しておこう。

    『世界の、世界のロ~~~~ドカナロア~!ゴ~~ルイ~~~ン!!!』

    こうして書き記すと、実況が競馬を貶めているのがよ~~く判りますです、ハイ。


    Kishiyama2013スプリンターズS表彰式photby(写真:石山勝敏) 13スプSphot by Kishiyama
    (表彰式・中村和夫オーナー&JRA横山広報担当理事兼開催委員長)      


     ☆念のため:カメラマン石山勝敏提供による写真の著作権は本人に帰属しますので無断使用は禁止です。ご理解くださいませ。連絡先は、http://www.ishiyamakatsutoshi.com/profile-1/です。
    スポンサーサイト

    category: 競馬

    thread: 演劇的競馬論  -  janre: 学問・文化・芸術

    CM: 0 TB: 0   

    ちょっとした騒ぎ~注目の眼差し 

    由進作水無瀬兼成虎杢(由進作水無瀬兼成虎杢・トウシン名品館の写真より)

    昨夜、遅くからちょっとした騒ぎが起こった。

    というのは、由進の駒が、トウシンのHP<名品館>に突然掲載されたからである。

    トウシンというのは、オークション形式の言わば盤駒並びに棋具商で、水曜の夜から日曜の終了時間まで、毎週のように多数の棋具を揃えてオークションを開催し、そのHPは、盤駒や棋具の情報に溢れている。特に<名品館>のコーナーには、過去の名工や現代作家の選ばれた作品が展示されているのだ。<盤駒店>のコーナーが相対の名品売買ショップだとすると、<名品館>コーナーは明らかに違った位置づけとなっている。

    トウシンとは、よくよく考えれば、オークションによって形を変えた将棋版ジャパネットタカダと言えなくもない。様々な所有者が持ち込んでいるので、細心の注意を払う必要があるが、玉石混交の中で気に入ったものが街の盤駒商より安価に手に入れば、落札者にとっては、時代に乗った価格破壊者としての一定の評価を与えることにもなるから、棋具愛好者にとっては注目度も高い。Hという担当者が、ほとんど24時間体制で切り盛りしている。

    ただ、これまで一度も由進作の駒がこのオークションに登場することはなかった。

    だからHPの<名品館>に、突如初登場した意外な事実に、由進駒を知るファンの間に波紋のような風が沸き起こったのだろう。勿論、虎杢木地の王将戦の対局駒なので、高い作品レヴェルは間違いない。

    夜に、私の元にもメールで知らせが届く程だった。

    偶然、同じ日に、所有者である練馬のTさんからの電話のことをブログに記していた私は、Tさんがその駒を手放すことなどあり得ないことは判っていた。Tさんにとっても、早くから作品レヴェルに着目し、応援して育てた駒師の対局駒となって世に出た記念すべき作品だからである。

    そう思えば、トウシンのH氏が、もはや黙ってはいられないと自ら動いて、Tさんの許可を得て、自らのHPの<名品館>に素晴らしい作品として掲載したというのが、たぶん本当の処だろう。H氏は、どこかで駒師由進の確かな技量を知って、これはと正当に受け入れたのではないか。もはや由進駒は、そんなレヴェルにあるのだ。

    まだ駆け出しだった頃には、駒師由進という名を世に知らせるべく自ら直接オークションに出品していたこともあるが、それはもう3年も前の話で、Tさんに出会い、また大内9段に棋士用の駒を納品してからは、それも途絶えた。その後は、多くの方に駒師由進ここに有りと知られ、今は、注文制作依頼をこなすだけで手一杯の状況である。一人だけで丁寧に創り上げるから、以前に記したように、それも1年待ちである。

    直接に多くの人たちに支えられて(本人はまだ辞退しているが、駒師由進展示会をやるべきだとの声も上がっている)、その質的レヴェルは日々進化している。だからほとんどの人たちがリピーターとなって、さらに支えるようになっている。

    おそらくH氏は、ネット盤駒商としての嗅覚で由進駒に着目して、Tさんに連絡を取り、敢えて積極的に<名品館>に載せたのだろうが、果たしてその思惑通りに事が運ぶか否かは全く不明である。

    そこら辺りを、私は来月お会いできる練馬のTさんから、直接にお聞きしてみようと思っているのだが・・・。

    category: 将棋駒

    thread: 極私的将棋駒の快楽  -  janre: 学問・文化・芸術

    CM: 0 TB: 0   

    うれしい電話~練馬のTさんからのお誘い 

    souhugonomi-yorinobu  ryouko-yorinobu

    昨日、練馬のTさんから電話があった。

    数日前のブログで紹介した群馬M市のIさんの1年待ちの物語を読んで、それでは可哀想だと、

    「手元に由進=出石の完成駒が数組あるので、10月になったら、Iさんをお誘いして見に来ませんか?」

    と、お声を掛けていただいたのだ。確かにTさんの元には、選ばれた木地で作られた由進の渾身の作品が並んでいる。江戸期「安清」を再現した中将棋もあれば、出来たてホヤホヤの88作出石銘の「安清」もすでに届いている。
    駒が並べられた書斎の展示棚には、それらが影水などの銘駒と共に並べられて輝きを放っている。

    7月に呼んで頂いたときには、その最上段におかれてあったのは由進作の「水無瀬兼成」と「錦旗」だった。

    それが、現在のTさんの率直な駒師由進の評価なのだと、そのとき私は解釈した。名駒師の作品であっても、それらが集められて並べられていると、どこかに隙のある作品は、それが目立ってしまうものなのだ。それこそが名作が並ぶ怖さだろう。あのとき由進駒にはわずかな隙をも許さぬ確固たる決意が漲っていた。そう思う。

    Tさんは、将棋連盟練馬支部の最高顧問であり、大船渡支部の特別顧問でもあり、自宅を「粋鏡庵」と命名して、佐藤康光将棋教室、飯塚裕紀将棋道場の代表世話人も兼ねている。その筋では著名人だ。

    そんなTさんからわざわざ声を掛けていただいたら、勉強のためにも行きたくなるのは当然のことだ。盤駒だけでなく、丸山碁盤店の駒箱や、奥山正直の駒台駒箱と、私以上のマニアなら垂涎の的となる棋具が揃って、それはまさに宝の山なのだから。

    すぐにIさんにメールしたが、さてさて突然の幸福な提案に、却ってIさんが恐縮してしり込みしてしまわないかと、少し心配してもいるのだが・・。

    メールを終えて、改めて私は考えてみた。

    何故、私は由進の駒に魅かれてしまったのかと。

    やはり答えは、「駒師由進」本の中にしかない。

    かつて私はこんな一文をどこかに書いた記憶がある。

    『日々の駒の楽しみを綴りながら、巡り巡って結局は「駒師由進」に行き着くという書き方を、続けてきました。それが、「駒師由進」本の第2章でしょう。将棋駒を楽しめば、由進の駒に辿り着く。駒の道は、一日にしてならずとも、やがて由進の駒に通ず、です。どうして、自分がそのように引き込まれてしまったのかは、実は定かではありません。とりわけ広告宣伝を頼まれたわけでもないのですし。
    でも、駒は道具であるとか、柾目で勝負できる駒師だとか、何よりもファンのために必要以上の欲をかかない姿勢への共感と、私と同時代に新たな、そして確かな一人の駒作家が生まれるという期待に、駒師由進のことをこのように書こうと決めたのでしょうね・・・』

    つまりはそういうことなのだ。

    その意味でも、私自身が書いたことへの検証ができるTさん訪問は、今から楽しみでならないのである。

                      DSCN0927.jpg

    category: 日々流動

    thread: 極私的将棋駒の快楽  -  janre: 学問・文化・芸術

    CM: 0 TB: 0   

    2年間の経過 

    JT

    思い立って、このブログを始めてから2年間が経過しました。

    長いと言えば長く、ほんの一瞬と思えばそうかと思える不思議な時間だったと思います。

    とかく飽き性で、刺激がなければ続かない性格の私が、子供のときから何度も挫折した日記を綴る行為を、ともかく2年もやり続けたのは、私にとっては奇跡的なことでした。

    あるときから、これは自分自身の筆先や感性を鈍らせない日常の修行であって、誰のためでもない自分自身の心を少しでも豊かにすることなのだと気づき、それを受け入れたことの結果でしょう。

    幸い、綴り始めて半年を過ぎる頃から、少しづつ目を止めて読んで下さる皆さんの輪も広がって、今日に至っております。思わず覗いて見ようとされた皆さんの好奇心や想像力が、私にとって大きな力となりました。この場を借りて、改めて「ありがとうございます」と申し述べさせていただきます。

    現在は、縁あって若いときから書き続けた競馬や、ここしばらくの間、将棋は弱くとも黄楊の木の風合い、漆文字の独特な美しさに魅かれた将棋駒の魅力をルーティンワークとして中心に書いて来ましたが、まだまだ私の引き出しの中には、映画や演劇、若い頃に熱中した囲碁、これまでずっと飼ってきた犬猫にまつわる面白い話、病気や病院体験の顛末、男や女の錯覚した美学、食する快楽、あるいは私自身の想像世界など、いろいろなものが、実体験を踏まえても残っているような気がします。

    でもそれらは、さしあたり題材が違っていようとも、結局は私の心や頭の中の中心に向かって、おそらく螺旋状に弧を描いていくに過ぎないのかも知れません。それを良しとして、これからも書いていくしかありません。

    20代を演劇的なるものを学ぶことで極道(道を究めるという意味です)に生き、やがて10年近くも原因不明で悩まされた脊髄の大病によって14時間の手術中には、今まさに三途の川を渡りかけた臨死体験をした私は、長い長いまわり道を経た後は、もはや既成の権威や権勢を求めず、好きなことを思う存分に追っかける歩みをずっと続けてきました。今から思えば、無知で下手くそな歩みだったと思います。(今の時代はアメリカ型成果主義が横行していますから、既成の権威らしきものに身をまとわねば、不況下では真っ先に仕事が減るのです。権威を算術に置き換えるなんて、嫌な世の中ですね、全く。恥を知らない・・)でも、それしかできないこんな奴なのです。

    「私にはなかった時間があるんだ。それを引くと、まだまだ駆け出しのひよっ子だから・・」

    そうです。よくよく考えると、だからこそ人様よりかなり多くのロスタイムが刻まれて、保障されているのではないでしょうか?

    サッカーでも、最後のロスタイムの一発逆転は興奮しますし、感動的です。

    そうです。私は、これから私自身に刻まれたロスタイムに、何か事をまとめ上げるために、書き続けて行くのでしょう。

    これからも、ぜひよろしくお付き合いくださいませ。この身にムチ打って、皆さんの心のどこかに好奇な刺激を注入すべく、精進いたすことを誓います。

    category: 日々流動

    thread: 異化する風景  -  janre: 学問・文化・芸術

    CM: 0 TB: 0   

    蕎麦を食べに行きます 

    DSCN0463.jpg


    「蕎麦を食べに秩父に行きます」と、群馬M市のIさんからメールが届いた。M市は歴史のある足利地域にあり、赤城山を辿って行くと、日光まで45分ほどで行けるそうだ。

    北関東自動車道から関越花園、寄居バイパスを使えば秩父まで1時間半で充分おつりがくる距離である。意外に近い。

    Iさんとは、NHKの「おはよう日本」で取り上げられた駒師由進の番組をきっかけにして、すぐに「駒師由進」本の注文があり、3ヵ月ほど前に私の手元にある由進作の駒をぜひ実見したいという希望を受けて、そのとき初めてお会いした。互いに持っている駒を見せ合って楽しい時間を過ごしたのだった。

    その直後に、Iさんは由進駒の魅力に囚われてしまったのか、直接に由進と連絡を取り、何と赤柾の「安清」の製作依頼をしてしまったのだ。でも製作期間は1年ほど見て見て下さいと言われて、今は毎日が楽しみだけれども、待ち遠しくて気の遠くなるようなジリジリとした時間を過ごしている。もっとも正式に書体が決まったのは最近らしいが。

    私自身も、ついでに告ってしまえば、実は今「篁輝」埋め駒を製作中のあの謎の駒師も、「水無瀬兼成」や「安清」の完成1年以上待機組の同好の士なので、Iさんの気持ちは十分に理解できるのだ。だからこそ、Iさんには敢えて私の手元にある由進駒を見せて、ねっ、良い駒でしょうと言って、彼の子供のように羨ましそうな表情を見るのが、性格のあまり良くない私の密やかな楽しみなのだ。(何という奴だと思われたら、ゴメンナサイです)

    このIさんは、数年前に勤め上げた役所を定年退職して、今は悠々自適の暮らしである。全ての持ち駒は、立派な奥山正直の平箱に入れて大事にしている。敬うべき駒収集愛好家だ。40年以上前、最初に仕事で出張したのが天童で、そのとき初任給の2か月分を注ぎ込んで、香月の盛上げ駒を購入したのが始まりだった。将棋は、若い頃からの趣味だったのだ。

    今回、Iさんは、友人のFさん(同僚だった人だ)と一緒に蕎麦を食べに来た。Fさんも趣味人で、自宅には平山郁夫の絵や、人間国宝の焼き物などがあるのだが、ご本人は別に絵も陶器もそれほど熱中している訳ではありませんと、欲に走らずいたって謙虚で、こんなスタンスだから逆に良い物に触れ合えるのかも知れない。

    手打ち蕎麦を食べ終えて、お茶の時間になったとき、Iさんに、最近知った由進の近況などをお知らせした。

    88作以降、号を『出石』(いずし)と名乗ること。現在は、「淇洲」の盛上げが始まり、斑入りの「怒濤流」や、根杢の「清安」、赤柾の「錦旗」の製作にも取り掛かっていること。だからIさんの「安清」はやはり1年待ちになるだろうこと。それに付け加えて、駒木地を知りたいと要望されたので、駒木地を丁寧に説明する杉亨二木地師のHP「将棋駒の木地」(www.ac.auone-net.jp/~kijishi/)
    など・・・。

    そう言えば、今、想い出した。

    2年半前の2011年の春、初めて由進は、自ら大内9段に完成した巻菱湖を持参して届けたのだった。そのとき、話の流れの中で、大内9段がさりげなく言ったことを憶えている。

    「由進さん、これからは号を考えなければいけませんねぇ。出身の伊予の国を表すような号が良いと思いますけど・・何か良い名はありませんか?」

    「いや、これからゆっくりと考えてみます・・」

    その大内9段の言葉に、伊予の山の名であり地名でもある『出石』の号で、2年半かけて応えたのが、88作を機に由進が選び取った決断だったのである。

    お茶の後で、Iさんとは再会を約束して別れた。互いに車の運転があったから、酒席になだれ込む訳にはいかなかった。

    今頃Iさんは、いまだ手にしていない由進=出石の駒を恋焦がれているに違いない。

                                       y ryouko

    category: 日々流動

    thread: 極私的将棋駒の快楽  -  janre: 学問・文化・芸術

    CM: 0 TB: 0