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    Tsuruki Jun<鶴木遵>の原風景 《絶対零度》

    鶴木遵の本、新しい挑戦、趣味である競馬、将棋の駒、男の手料理、めだかやミジンコ飼育、犬猫のよもやま話、など四季折々に感じたことを発信していきます。

    妖説 『このはなさくや姫』 譚~幻想的読み物に挑戦 

    由進作 勝運駒

    来年のNHK大河ドラマは、平清盛である。

    そう言えば、私にも3年前に描いた未発表の清盛の物語があることを想い出した。

    タイトルは、「妖説このはなさくや姫譚」。

    幻想的物語である。

    ずっとノンフィクションのスタイルで、作品を世に問うてきた私が、初めて本格的にフィクションを書いてみようと決意して挑戦した。

    能の世阿弥作品(桜川、山姥、俊寛)をモチーフにして、私なりに書き進めてみた。1年かかって、ようやく原稿用紙にして450枚の物語となった。

    ずっとマル秘にしておいたのだが、もうここらで抜粋を明らかにしても良いだろう。

    《あらすじ》

    櫻には「このはなさくや姫」が宿ると、古来より信じられてきた。

    山櫻の老木の下には、神話の時代から続くこのはなさくや姫の根の国があるという。

    そこは、櫻に魅入られてしまった者たち、櫻を魅入ってしまった者たちが、満開の季節になると集ってくる根の国。ただただ、このはなさくや姫の一言の救いの言葉を聴くために、彼らは自らを閉じ込める劫の中から集ってくるのだ。

    川の物語。桜川。稚児自らが、貧しい母のために人買い商人にその身を売り渡して、生き別れとなった母子の物語。櫻に魅入ってしまった母子が生きる奇妙な時間とは?

    山の物語。山姥。一念化粧の霊力によって鬼女と化し、足を引きずり山巡りをする孤独な山姥が得た安楽とは?

    海の物語。俊寛。平家打倒の鹿ケ谷の謀議の首謀者とされてきた俊寛。もし清盛・後白河のはざ間で、別の運命を背負って、悶えながら生きていたとしたら?・・・

    すべてのキーワードは、櫻の化身、このはなさくや姫である・・・

    と前置きして、《序》が始まります。

    ふと何かに魅入られて、そこに引き込まれてしまったことはありませんか?

    気がつくと、恋に落ちてしまっていたり
    気がつくと、試験に合格していたり
    気がつくと、馬券や宝くじに当たっていたり
    気がつくと、奈落の底におちてしまっていたり・・・

    気がつくと、どうしてこんなことがと思う不思議なことはいっぱいあります。

    もしそこに、何かの力を感じることができたなら、

    あなたは、このはなさくや姫を感じられる力を持っているのです。

    このはなさくや姫とは、生きとし生けるものの中に確かに潜在する【感じる力】なのです・・・


    ここでジャジャーンと、BGMが流れ、《第1章桜川》が始まります。

    闇の中、古びて今にも綻びそうな着衣を身にまとった一人の女が、朧げに現れて語り始めます。
    「春爛漫の宵、私は、幼子と二人、狂うように咲き乱れる櫻に見惚れておりました。宵闇に包まれて輝く薄紅色。気を許せば、そこに思わず引き込まれてしまいそうな、そんな怖ろしい気がしてなりませんでした。
     ふと気づくと、私たちは暗い道に立っていました。私を掴む幼子の手は、じとっと汗に濡れ、強く私の手を握り締めます。
     道の向こうに、あの御方がそっと立っておられました。私たち母子に微笑やかな顔を向けられて。
     ああ、あの方の御許に行けたなら、私たちはそれだけで幸せになれる。たとえ何が起ころうとも・・心が騒やいでなりませんでした・・・
     あのときです。あのときから、私たちは私たちで無くなった、そんな気がします・・・」

    ここから第1章桜川は始まっていきます。生き別れた母子の再会の物語は、数奇な、そして不条理な結末を迎えながら、このはなさくや姫のキャラ設定もされて行くのです。

    第2章山姥は、やがてこのはなさくや姫に仕える山姥となる物語です。憎しみが愛に変わる瞬間でもあります。

    そして第3章。清盛・後白河・俊寛の物語。


    かつてNHKには、自著「勝者の法則」が騎手柴田政人のドキュメンタリー番組、「李麗仙という名の女優」が李麗仙出演時のスタジオパークからこんにちわで資料として紹介されましたが、第3章で創った清盛像と後白河像の解釈は、まだ私だけのものにしておきませんとね。

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    自著紹介~チャンピオンは眠らない 

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    「チャンピオンは眠らない」(97年)
    この本は、私にとって2度目の節目となった単行本である。

    「勝者の法則」を経て、ずっと騎手という存在を追い続けて取材をしていたが、この本が刊行されることでひとつの区切りとなった。

    第1章は、騎手田原成貴とマヤノトップガンによる97年春天皇賞の物語。当時の最強馬横山典弘サクラローレル、武豊マーベラスサンデーとの威信を賭けた死闘の裏側を徹底的に検証して探った。(これはJRAの優駿に掲載された)

    こんなノンフィクションは、おそらくそれまでの競馬には無かったと今でも胸を張れる作品である。

    あの頃、ダービー2勝ジョッキー小島太が、調整ルームなどで若手騎手らに語ってくれていたという。
    「お前らなあ、鶴木に取材されて、初めて一流ジョッキーなんだぞ!」と。

    これは騎手による最大の褒め言葉だったろう。人知れずの努力が報われた気がした記憶がある。

    その後、調教師になった田原成貴は、皆さんご存知のようにドラッグの海に溺れて、自身の成し遂げた数々の栄光の足跡を汚してしまったが、少なくとも現役ジョッキー時代は、現代の類稀なる勝負師であったことは間違いない。その評価は今でも変わってはいない。

    乗り代わりや、障害騎手の現実、おもろい奴らなど、騎手を取り巻くすべてをこの中の作品で語りきったと思う。
    言わば集大成の騎手物語である。

    確か終章は、小島太の引退をテーマに、グッバイ太。彼と青春の時間を共にした体験を持つ塩崎利雄が、馬券に関わる2億の借財に追われていた体験まで語ってくれたことは、実に印象的だった。

    今でも一読の価値は、充分にあります。古本なら、もう500円以下でしょう。お買い得ですよ。

    「チャンピオンは眠らない」を通過して、私は、ついに調教師の世界を描くことを始めた。それが、10年もの間刺激的に続いた「調教師伊藤雄二の確かな目」である。

    伊藤雄二調教師とのことは、また次の機会にじっくりと。お楽しみに。

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    JC 祝ブエナビスタ 

    埴輪馬

    ブエナビスタが復活を果たした。

    思えば、昨年のJCで2着に降着。それからは、何故か勝運に見放されてしまっていたのだ。

    今シーズン、おそらくは最後の騎乗者となる岩田康誠だったが、力で馬を御すタイプの騎手である彼には、繊細な牝馬の騎乗の本質が理解されてはいなかったろう。

    秋天皇賞のミス騎乗がなかったら、岩田康誠の意識は変わらなかった。

    追い詰められて、岩田康誠は大事なことを学んだのだといえる。

    それが、ブエナビスタの最後の伸び脚につながったのだ。

    やはりブエナビスタは強い。2歳から今日まで、絶えず一線級の馬たちと互角以上に戦い続けた息の長さにも敬服する。すばらしい名牝である。

    昨年の降着も、私自身は、前を行くヴィクトワールピサが実は原因者だと思っているので、ブエナビスタは実質的にはJC2連覇と言えよう。エアグルーブ、ウォッカ、ダイワスカーレットら、過去の名牝たちにも、これだけの成果は成し得なかった。

    かつて私は、山元トレセンで休養中のブエナビスタの顔を撫ぜたことがある。馬舎にいる彼女は、おっとりとして別馬のようだった。しかし、しなやかなその体は垢抜けていた。同じ印象を、ノーザンファーム空港牧場での休養中に顔を撫ぜたエアグルーブにも感じた。走る馬には共通するオーラがある・・・

    それにしても岩田君、勝利の初体験で得た名牝をエクスタシーに導く方法を、これからも決して忘れないで下さいねと、希望しておこう。

    祝ブエナビスタ。次は有馬記念だ。そこには3冠牡馬オルフェーブルが待っている。

    HIMG0006.jpg ←JCスタートの瞬間

    で馬券?いやいや欲をかかずに、おとなしく枠連にしておけば良かったと、おおいに反省しておりますです、ハイ・・・私は、長く競馬を愛するために、的中確立1/36の枠連信奉者ですが、欲をかくとつい過ちを犯してしまうんです。愚かな人間です、ハイ・・・情けなやぁ・・・

    category: 競馬

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    JC 

    埴輪馬

    天皇賞馬がいる。ドヴァイワールドカップ馬がいる。凱旋門賞馬がいる。日本ダービー馬がいる。繰り上がりのJC馬もいる・・・

    豪華フルメンバーである。

    そのときふと別なことを考えてみる。JCは、日本の種牡馬選定レースなのかと。

    かつては、ダービー、安田記念、秋天皇賞、JCは重要な種牡馬選定レースとして機能していた。それだけの栄誉と格調が与えられていた。

    近年、JCは、出走外国牡馬のレヴェルもあって、どうもそれだけの価値を与えられてはいない印象だ。1着賞金2億5千万(その他にも条件を満たせばボーナスがある)を狙う賞金レースに成り果ててしまっているのではないか?

    それがJCの現状であると思えてならない。

    だとしたら、狙いは一つである。好きな馬、応援したくなる馬を買うだけだ。

    秋天皇賞は、第4コーナーの騎乗法に不満の残るものがあり、そのことが結果に大きく影響した。

    その1頭は、岩田康誠ブエナビスタである。とかく力で押すタイプの岩田康誠は、繊細な牝馬の騎乗には本来向いてはいないのだが、秋天皇賞のミス騎乗を糧に、良い女の操り方をもう一度勉強しなおして、今回こそブエナビスタを乗りこなして欲しい。女馬のエクスタシーは、激しい腕力より、繊細な指先のテクニックなのですよ、岩田騎手。

    エイシンフラッシュも、秋天皇賞では、超ハイラップについて行ってしまった。今回、勢いに乗りに乗る池添謙一に交代して、どんな騎乗を見せてくれるのか?期待したい。3冠ジョッキーとなって、どうしたら競馬という勝負に勝ちきれるのかを、今は正しく解っている様だし。

    そして、凱旋門賞に敬意を表して独の3歳牝馬デインドリーム。日本でそれなりに調教時計を出せたのだから、敬わねばならないだろう。

    この3頭の馬連ボックスで参加しようと思っている。

    ヴィクトワールピサは、有馬記念で狙おうと考えてはいるが、パドックでの状態が良く見えたなら、この馬だけは考え直すかもしれない。
    トゥザグローリーも好きな馬だが、秋が深まるにつれて、ちょっとここのところの福永祐一が乗れてないようで、心配がある。騎乗馬の選択にもリズムが狂っているように思えてならない。

    明日は、招待で東京競馬場に行く。

    凄まじく心が動かされるドラマを期待しよう。

    category: 競馬

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    マイルCS 

    埴輪馬

    判らないことばかりだ。

    昨日降った雨の様子も、外国馬の日本での力量も。日本馬の強さの序列も・・・

    そんなときには、迷ったらきりがないので枠連で参加する。少しでも参加しないと、記憶が残らないから、いつか原稿を書くかもしれないことに備えるのは、私には謂わば必要経費なのだ。しょうがないんだよな。

    絶対のG1級マイラーがいれば、絞ってそこから興味ある馬に流せばいいのだが、どうもはっきりしない。

    で、決めた。

    パドックを見て気が変わらない限り、枠1、3、4のボックス。フィフスペトル、エイシンフォワード、イモータルヴァース、リアルインパクトの組み合わせである。横山典、岩田、スミヨン、福永祐一の組み合わせともいえる。

    今日は、もうそれで良い。

    来週のJCで勝負だ。招待で東京競馬場にも行くことだし・・・


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